みなさん、お元気ですか?
人形芝居の沢です。
いつも唐突なメールでごめんなさい。
札幌教育文化会館で指導を始めたプロ養成コース、
最終年度になりました。
修了公演に向けてのプレスリリース文書を、
下に転載します。
みなさん、いつもありがとうございます。
そして、引き続き、応援をお願いします!
その力が、ぼくらを動かしています。
沢 則行
www.norisawa.net
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SAPPORO×SAWA
フィギュアアート・シアター通信<2009~2011プロジェク
ト>
FAT!S 10月修了公演
「KENJIサッポロ2011~グスコーブドリの伝記より~」
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みなさん、
FAT!Sをいつも暖かく応援してくださって、本当にありがとう
ございます!
唐突ですが、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」って、
読んだことありますか?
冷害、飢饉、火山噴火、地震…さまざまな厳しい自然環境の中で、
貧しくもけんめいに学び、成長してゆく、ひとりの少年を描いた物語です。
2011年10月の修了公演は、この作品に取り組むことにしました。
あの3月11日午後2時46分、ぼくは札幌にいました。
その直後、仕事のためにプラハに戻り、いつものようにいろいろな国へ行き、
さまざまな日本への視線を感じ、たくさんのことを訊ねられました。
義捐金のために上演もしました。しかし、いつも迷いがあり、悩みました。
芝居を作り、演じる自分に、できることとはナンなのだ?
自分が今、本当に作りたいもの、演じたい作品はナンなのだ?という自問。
そしてあるとき、答えはストン、と与えられました。
記憶の中からよみがえった作品、「グスコーブドリの伝記」は、
ぼく自身がもっとも感動した賢治作品です。
そして東北人の賢治は、地震が多いこの国で、明日の農業を守る方法を、
どんな発電所が可能かを、今から80年前にけんめいに描いています。
当初、修了公演に関しては、
昨年、円山動物園(札幌市)で上演した「注文の多い料理店」
を大枠に、「よだかの星」や「セロ弾きのゴーシュ」など、
いくつかの有名な作品をオムニバスで構成する方針だったので、
講座の道程は、大きく変化することになります。
でも、たぶん、これが正解。
FAT!S三年目は、歩いたことのない道を行くことにします。
しかし、賢治が残したこの作品は、時代を超えた巨大な森。
駆けだしのぼくらが、うまく描ききれる自信は、正直まったくありません。
ぼく自身が願うことは、お客さまが感動の小さな種を持って、
家路についてくださること、何年か後に、ふっと思い出してくださる、
そのときに花開く、そんな夢みたいなことです。
稽古場では、すでにエチュードを始めました。
みなさん、ぜひ、取材してください。
みなさんが、ぼくたちが、みんなが信じる未来への希望が、
ものづくりの本当の力です。
沢 則行
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次回のワークショップは、7月13日から20日まで、
「あけぼのコミュニティ&アートセンター」のFAT!Sアトリエで
予定しています。
大ホール修了公演は、今年10月8日(土)・9日(日)の予定です。
見学、取材、大歓迎です!
※FAT!Sの公式ツイッターでは、活動の様子がご覧いただけます。
教文ホームページのトップページ下にある、
FAT!Sバナーからツイッターページへ行くことが出来ます。
または、ハッシュタグ 「#kyobun_fat」 で検索してください。
お問い合わせ/札幌市教育文化会館
事業課 TEL.011-271-5822 FAX.011-271-1916
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